引っ越し当日の話です
出社前の夫に・・・
夫はいつも通り仕事の支度をして、まだ私しか起きていない中、出社しようとしていました。
夫婦でちゃんとした話し合いもできていないけど、このままいつも通り行ってらっしゃいと、送り出すのも違う気がして。
でも、何て言っていいか分からず、
出て行こうとする夫に無言で抱きつきました。
夫は少しためらいながらも、行ってきます、とだけ・・・。
出掛ける夫の背中を見ながら、
この人は、今日の夜帰宅して部屋に入ったら、ガラーンとした荷物の無い部屋で、一人で寝るんだな。
この人は、これから先疲れて仕事から帰っても、子供たちが居ない家で毎日を過ごすんだな。
この人は、何も言わなかったけど、きっと私以上に寂しいよな。
そう思ったら、泣けてしょうがありませんでした。
私が決めたこと。
後悔はしていない。
でも・・・
ごめんね・・・。
荷出し
朝早くから引っ越し業者が来て、テキパキと荷物が運び出される中、片付いていく部屋の掃除をしながら、姑はキッチンで自分が使わない道具を、「コレも持ってって」と片付け初めていました。
持って行き忘れた物があれば、後からでも取りに来れるのに、私が出た後は自分の使いやすい仕様にすぐさま変えたい姑。
私が出た後にゆっくりやればいいのに、相変わらず待てない人だ、と若干イライラしました。
本当にあっという間に荷運びされ、これから出ますという時。
お仏壇にご挨拶をして、心の中で謝りました。
自分の部屋に居た姑に、これから出ますと声をかけました。
「私は見送らないから家の中にいるね」
と、子供たちを抱きしめ、元気でねと泣いていました。
「長い間、本当にお世話になりました」
私も泣けてきました・・・。
荷入れ
引っ越し業者のトラックに先立ち、私と子供もアパートに向かいました。
ここでもテキパキと荷物が入れられ、午前中には引っ越し完了。
荷物が少ないとは言え、スピーディーな作業に呆気に取られていました。
しばらくしてから、夫からラインが来ました。
「さっきはごめん。何て言っていいか分からんかった。あんまり無理するなよ。
俺もおるんやから、一人じゃないで。」
朝、夫も言葉が出なかったんだな。
ってか、一人になるのは夫なのに・・・。
片付けが終わって夜、返事しました。
「離れても家族だから。愛してるよ。」
親戚への連絡
夫の従弟たちとは、結婚前から仲良くさせてもらっていたので、夫の従弟のお嫁さんとお姉さんに、ラインで無事に引っ越しが終わったことと、別居のことで心配かけたことを謝る為連絡しました。
どちらも姑と夫のことは心配しなくていいから、子供たちの為にも頑張って、と言ってくれました。
地元の仲良しママ友や、色んな人への報告をしながら、本当に出てきたんだなぁという実感がジワジワと湧いてきました。
これから先の不安。
夫のことが大好きな子供たちに離れた生活で寂しく不便な思いをさせること。
色んな感情が入り混じって、涙が勝手に溢れてくる、長い夜でした。
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